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資生堂VSカネボウ CMソング戦争 1977

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昭和50年代の日本は化粧品会社が華やかな時代だった

昭和50年代も半ばになると戦後生まれが人口の半分を超え
人々の意識から戦争が遠のいた、高度経済成長も終わり
物は溢れているが工業製品の質に大差はない・・・

 そんな時代に言われ始めたのが
「ライフスタイルの多様化」「感性の消費」
といったキーワード

イメージによって商品に差をつける事が最も顕著だったのが化粧品だった
そんな時代にライバルだったのが大手化粧品メーカーの「資生堂」「カネボウ」であり
美容部員という仕事は当時の女性にとっての花形職業だった

当時は不良がカッコいいとされた時代だったが
ちょっとヤンチャな女子高生たちは挙って美容部員に憧れた

高校を卒業する3月まで、まだあどけなさがあった娘が4月になり化粧品会社に就職すると
急に大人びて、少女から大人の階段を一気に駆け上がったように感じたものだ


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ブラウン管からは時代を彩る楽曲に合わせ各化粧品会社の華やかなCM合戦が映し出された

「CMタイアップ」という言葉は現代においては、些か懐かしくすら感じられるが
1970年代後半からの数年間はポピュラー音楽とCMとの理想的な蜜月の時代だった

広告と音楽の融合で先行していた資生堂にカネボウが追随し
CM音楽で対決を始めたのは個人的には1977年の事だったと思う

レコードセールスでCMとのタイアップ効果が実証され始めたのも1977年年だ

この時代のミュージシャンにとって自分の楽曲がCMに使われるという事は
ステイタスであり、多くの場合ヒットが約束される事に繋がった
特に時代をリードする化粧品会社のCM起用は顕著だった

1977年(昭和52年)と言えば僕は中学2年生の時でありファッションに興味を持ち始め
並行して素行不良が始まった頃だった事もあり化粧品会社のCMは気になったものだ

と、いう事で今回は1977年の資生堂・カネボウのCMに注目してみた


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・春のキャンペーン

キャッチコピー 「マイピュアレディー」 タイアップ曲 マイピュアレディー
楽曲提携 尾崎亜美  モデル 小林麻美

・夏のキャンペーン

キャッチコピー 「サクセス、サクセス、」 タイアップ曲 サクセス
楽曲提供 ダウンタウンブギウギバンド  モデル ティナ・ラッツ

・秋のキャンペーン

キャッチコピー 「うれしくてバラ色」 モデル ローラ川又

・冬のキャンペーン

キャッチコピー 「肌は冬の輝き」 モデル テリーサ・ブリックス




春のキャンペーン 「マイピュアレディー」

タイアップ曲 「マイピュアレディー」  アーティスト 「尾崎亜美」

今回のCM動画は1977年の物だから全て僕は中学2年の時に見たという事だが
この、小林麻美さんを起用したマイピュアレディーのCMは強く印象に残っている

しかし僕的には、小林麻美さん以上に惹かれたのが
尾崎亜美さんの楽曲「マイピュアレディー」だった

てか、僕はこの曲で尾崎亜美さんの事を知り、興味を持ったのだ
マイピュアレディーはメロディーもいいし、淡い感じの歌詞も僕の琴線に触れた

「♪たった今 恋をしそう・・・」

この歳にもなると二度とこんな感情に駆り立てられる事もないだろうな~ 笑!




夏のキャンペーン 「サクセス、サクセス、」

タイアップ曲 「サクセス」  アーティスト 「ダウンタウンブギウギバンド」

コマーシャルのキャッチコピー「サクセス、サクセス、」は
コピーライターの小野田隆雄さんでした

夏のキャンペーンでしたから、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの持っていた
情熱的な強さというのを引き出せたらという事だったんですけど
社内で賛否あったんだそうです

社内の上の人たちの中ではサングラスはまだ反社会的なイメージで御法度だったし
ガソリンスタンドの従業員が着ているようなツナギ・ルックとサングラスにリーゼントという
ツッパリ・イメージでロックというのはアウトローで社会悪と言う認識だった

「♪ ここまで来たらサクセ~ス・・・」

世の中に対して斜に構えつつヒットを飛ばしてきた彼らが、この時堂々とサクセスを宣言
そして宇崎竜童率いるダウンタウンブギウギバンドはお茶の間に認知された


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・春のキャンペーン

キャッチコピー 「ピンキッシュくん 春はくちびるあたり」
タイアップ曲 シャンテ・シャンテ・ピンキッシュ
楽曲提供 ジュリー・バタイユ  モデル  ソフィ・デカン

・夏のキャンペーン

キャッチコピー 「oh!クッキーフェイス!」 タイアップ曲 oh!クッキーフェイス
楽曲提携 ティナ・チャールズ  モデル 夏目雅子

・秋のキャンペーン

キャッチコピー 「舞踏会のワインカラー」  タイアップ曲 ワインカラーのときめき
楽曲提携 新井満  モデル 古泉まり子

・冬のキャンペーン

キャッチコピー 「試しませんか」
モデル 夏目雅子・古泉まり子・荻奈穂美




夏のキャンペーン oh!クッキーフェイス

タイアップ曲 oh!クッキーフェイス  アーティスト ティナ・チャールズ

あくまで僕の私感だが、それまでCM戦略で資生堂に遅れを取ってたカネボウ
資生堂と肩を並べるインパクトを発揮したのが、このCMじゃなかろうか?

いや、1977年夏に限っては資生堂を上回る輝きを放ったと思う

殆ど裸同然のような小麦色の肌に水着姿の夏目雅子さんの
弾けるような笑顔が超インパクトがあった

女性向けのCMなのだが当時の男の目は釘付けなった

それまで本名の「小達雅子」と名乗っていた彼女は夏の注目の
目玉商品になることで芸名を夏目雅子へと改名した

このCMのキャンペーンガールがきっかけで夏目雅子はブレイクするのですが
ブレイクのきっかけを作ったこのときのCMディレクターが後の夫の伊集院静さんだった



と、いう事で1977年に始まったと思われる「資生堂VSカネボウ」CM戦争は
翌年に引き継がれたのであった! ジャンジャン!!


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