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歳を重ねる、男の変化

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1976年公開 「暴力教室」

舘ひろしさん(当時26歳)の映画初出演作品

名門私立高校・愛徳学園高校の不良グループのリーダー喜多条仁役
周りを圧倒する鋭い眼光・・・


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2018年公開 「終わった人」

舘ひろしさん(68歳)の最新作映画 主演男優賞受賞

趣味や夢もなく家族からも疎んじられる定年退職した
冴えないサラリーマン田代壮介役


いや~ 実際の舘さんは決して「終わった人」ではありませんが
暴力教室の不良高校生のボスを演じた舘さんが、まさか42年後に
こんな冴えないサラリーマンを演じる日が来ようとは・・・


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写真の本は僕が高校生の時に購入した1979年に創刊された「アウトローに挽歌はいらない」

著者の梅林敏彦さんが当時のアウトローな役者にインタビューした内容の本だが
そうそうたる面々13人の内、現在では半数以上の方がお亡くなりになってる

この本のインタビューを受けた舘さんは翌年発売されたソロセカンドアルバム
「SCANDAL」のレコーディング最中の1977年(昭和52年)

映画「暴力教室」が公開されてから約1年後であり計5本の映画に出演されている
インタビューはご本人の経歴から始まり、クールス結成、脱退、映画出演と続く

「(バンドも)映画も、こっちからやりたいっていう気は別になかったんですけどね・・・」

「(役者を続けようと思ったのは共演した)松田優作さんのお陰だと思うんだ・・・」


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「とにかくね、結論として言える事は、いい人は演じられないね、悪い子なんでね」

「役者っていうのは、これからもやっていきたいと思うけど
今のようなシュチュエーションじゃ、あんまりやりたくないね

不良っぽい役っていうのは確かに俺に向いてると思うけど
ただヤクザとかね、あのへんまでいっちゃうと、ちょっと違う」

「もっとイキでさ、スマートな映画だったらやりたいね・・・」

で、この後、石原軍団入りして西部警察や、あぶない刑事の刑事役でお茶の間にブレイク
当初は「刑事役はやりたくない」と断っていたそうだ

てか、最近のインタビューで舘さんはクールスの頃、歌や芝居の才能がないって自覚しており
早く辞めて違う道で食って行きたいと思ってたと語っておられる

ま、人の人生なんて若い時に描いた通りには、なかなかいきませんよね
人は歳を重ねると理想と現実のギャップがわかってくるし
時代性や経験、取り巻く環境で理想自体が変わってくる

あの、アウトローばかり演じてたクールスの舘ひろしさんが
定年退職を迎えた冴えないサラリーマンを演じるようになった今

過ぎ去った時の長さの流れと共に自分のこれまでの
人生を重ね合わせ、そんな事を思った僕でした

ジャンジャン!!


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