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ライバルは1970年代?!

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約2年程前にテレビで頻繁に流れてたACジャパンのCMを覚えてますか?

2020年に開催される東京オリンピックのキャンペーンCMで
星野源さんの音楽やナレーションと共に先の東京オリンピックが開催された
1964年の日本の映像が流れてた「アレ」です

キャッチコピーは

あのころの日本人に笑顔で負けるな
見る夢の大きさで、人を思いやる気持ちで、心の豊かさで絶対負けるな
ライバルは、1964年

と、いう物だが、どうやらこのCMには賛否の声があったみたいだ

個人的には目くじらを立てて誹謗中傷するような事でもないとは思う
あの頃より確かに時代は進歩してるんだから「ある意味」
半世紀以上も前に負けてたらいかんでしょう 笑!

しかし、高度成長期には未来に向けての夢が沢山あった
現代でも夢を持つ人もいるとは思いますが夢が持ち難い時代になったとも言われます

人と触れ合うよりデジタルな機械とばかり向き合ってる人が多いのも確か
人を思いやる気持ちや豊かさは、もしかしたら当時の方が勝っていたかも知れない


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と、いう事でここからが本題です

ヤクザ映画が全盛を誇った1970年代半ばから約40年
実録ヤクザ映画の生みの親である東映が今年生み出した
映画「孤狼の血」は果たして1970年代を超える事が出来るのか?

個人的にACジャパン風にキャッチコピーを付けるなら

あのころのヤクザ映画に衝撃で負けるな
人を引き付けるようなストーリーで、迫力ある映像で、リアリティーで絶対負けるな
ライバルは1973年

と、いう感じですかね 笑!


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1970年代に入り高度成長期からシラケの時代へ時代は大きく変わろうとしていた
昭和元禄と言われ加速し続けた戦後社会も大きな曲がり角に差し掛かっていた

1973年1月13日、日本中を揺るがす映画が公開される
日本映画の流れを大きく変え、時代も震撼させた映画「仁義なき戦い」である

戦後の呉の焼け跡・闇市に集う若者たちの暴力的な群像を描く
「仁義なき戦い」は封切と同時に大ヒット
若者たちを中心に圧倒的な支持を受けた

当時の日本社会と日本人に強烈なカウンターパンチを叩き込んだが
とびきりのエンタテインメント、娯楽映画の神髄を見せる衝撃的な映画でもあった

テレビや他の娯楽の普及で斜陽化する映画界に吹き込まれた
暴力の嵐はすぐにシリーズ化

やがては東映映画に「実録ヤクザ路線」と呼ばれる
激しい映画群をも生んで行った・・・


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スタッフから原稿小説「孤狼の血」を渡されて読むや否や”これや!”と感じた
そしてこうした作品をヒットさせられるのは東映しかない

でも、ヤクザモノって「アウトレイジ」があるくらいで死滅したジャンルなんですよ
今の時代にヤクザが出て来る映画をお客さんが受け入れてくれるか不安だったし恐怖だった

そうした不安を打ち消したのが東映ならではのイズムとスピリット
東映はエロものを含めて反社会的な映画をやってきた会社なんですよ

そういうものがエンタテインメントとして成立するのは悪い事じゃないし
ヤクザという反社会的な人たちが出て来る映画を作るのって
やっぱり東映らしいと思ったんですよね

孤狼の血が完成した現在、東映には”あのころ”のイズムとスピリットが
確実によみがえりつつあるという

東映はジャンルを作ってきた映画会社だと思うんです
他社がやらない事をやる事で大衆の心を掴んでいく

実録路線は既に終わってから久しいし
それをそのまま持って来ようという気持ちは一切なかったです

実録路線を引き合いに出していただけるのもありがたい話ではありますが
新しいジャンルを作り出せたのではないかと思っています

(孤狼の血 公式ビジュアルガイドブック 紀伊宗之・天野和人プロデューサー)

さて、あなたはどう感じるか? 超えられるか1970年代を!
ジャンジャン!!


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