9月25日日曜日 広ステイションホテル
僕が中学に入学した1976年4月から、高校受験が終わった中3の1978年3月までの3年間
受験勉強の為に通った当時長浜にあった重本学習塾の先生夫妻と食事をする機会を持った
当時30歳そこそこだった先生は70歳を超えたという事だった
ハッキリした経緯は覚えてないのだが僕が20代前半の頃に
先生と一度だけ同級生数人と共に飯を食った事があった
その時以来の再会と言う事で実に約30年ぶりにお会いしたという事だ
僕達長浜中学校の昭和53年度卒業生は年2回夏と冬に集まるんですよね
その時必ずと言っていいほど重本学習塾の話になる
当時長浜中学校の僕らの代は2クラスだったが1学年約80人中約半数が重本学習塾に通ってた
僕は中学校入学当時は呉総合選抜と言われてた進学校の広高校を目指していたし
多少勉強も出来てた僕は親の期待も感じていたから当たり前のように塾に通い始めた
しかし僕は、どこで、どう間違ったのか中学2年の途中から道を脱線してしまい
勉強する事も辞めて本能の赴くまま刺激だけを求める所謂不良中学生になってしまった
それでも塾を辞めなかったのは親を安心させておく事と塾に行くと言って夜家を出て
遊び回る口実にうってつけの隠れ蓑になるという打算的な考えからだった
そんな経緯で僕は中3の時には塾を休む事も多かったが
高校受験が終わって開催された塾のお別れ会には参加した
お別れ会の時先生は好きな酒を飲んで随分酔っぱらっておられた
僕達も用意されてた赤玉パンチを飲んで酔って塾の階段から落ちた奴もいた
現代なら中学生にアルコールを振る舞うってのは大問題になると思うが昭和のあの時代は
そんな事でクレームを付けるような親はいなかった、大らかな時代だったのだ
お別れ会の時僕は先生に別室に呼び出された
僕はテッキリ先生や親の期待を裏切った事を叱られるのかと思ったのだが先生は僕の手を取り
「山下!本当にスマンかった、ワシの力が及ばんかったけん広高に行かせてやれんかった・・・」
って涙ながらにおっしゃられた、その時の事は38年経った今でもよく覚えている
てか、中1の時の希望校に行けなかったのは全ては僕の不徳の致す所であり先生には何の罪もない
あの時は僕も上の空だったが大人になって同級生が集まり塾の話になる度に
その時の事が思い出され、いつかは先生に詫びねばとずっと心に引っかかっていた
で、セイちゃんと先生にコンタクトを取って今回の機会を持ったという事だったのです
僕が持参した中学の卒業アルバムに目を通しながら先生は生徒一人ひとりとの思い出を語った
あれから40年近く時が経っているがアルバムの顔写真を見て一人ひとりの名前を確認するうちに
どんどん当時の記憶が蘇って来られたようだったし先生は塾生全員の事を覚えていらした
「○○は頭が抜群に良かった、○○は塾の帰りに野良犬に噛まれて大騒ぎになった・・・」
僕に至っては
「山下も偉かったけど母親がちょっと甘かったの~ 漫画の単行本借りたの覚えとるか?」
僕はまったく覚えていなかったが僕は先生に漫画の単行本を貸した事があるらしい
今思えば「こち亀」か「嗚呼!花の応援団」だったような気がする
僕は中学2年から朝の新聞配達を始め中学を卒業するまで続けた
バイト代は服や化粧品、レコード、漫画の単行本や映画代、タバコ代に消えた
確かに僕も母親は甘かったと思うが全ての物が親から買い与えられた物でもなかったのだ
でも本当に良い時間でしたね~
僕も”あの時”の事が詫びれて心のつかえが一つなくなったような気がします
先生も奥様も昔話に花が咲き、とても喜んでおられたようだった
先生は7年前に塾を辞め現在は隠居生活をしながらも大学の入試問題を解くなど
ボケ防止の為もあり勉強を続けておられるそうだ
現役で先生をされていた頃より今の方が教える自信もあるっておっしゃられてた
ウチの娘も、セイちゃんの娘も勉強を無料で見てやるから連れて来いともおっしゃって頂いた
今は万凛も部活で休みがないけどチャンスがあればお願いしたいとも思ってる
さてさて、僕と万凛とどっちが頭の出来が良いかな~ 笑! ジャンジャン!!
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